ガットと農業の関係 4
相互互恵主義
ガットの基本原則として最後にあげねばならないのは相互互恵主義です。
ガットはその前文において「国際通商における差別待遇を廃止するための相互的かつ互恵的な取極を締結すること」をうたっています。
また、同様の規定は関税交渉をルール化した第28条にも盛り込まれています。
これがガットの相互互恵主義といわれるものですが、その性格は先にみた四つの基本原則とはかなり異なっています。
先の四原則がいずれも商品経済の論理の反映であり、形式的自由原理を国際貿易に適用しようとするものであるのに対して、これは利益の実質的・平等を目ざすものだからです。
論理的に考えるとこの相互互恵原則は先の四原則と明らかに矛盾しています。
実際、問題としてみてもたとえば最恵国待遇による第三国への関税引下げ効果の波及は相互互恵原則によるものではないのです。