ガットと農業の関係 3
・関税主義
・・・以上の数量制限の一般的禁止原則の裏側をなしているのがガットにおける関税主義です。
国内産業保護の手段として数量制限が一般的に禁止された場合、国境調整の手段として残るのは関税です。
ガットはこれについて唯一の合法的保護措置として認めています。
同じく保護措置であっても、関税が数量制限と異なるゆえんは、前者が市場メカニズムの量的修正にすぎないのに対して、後者はその質的修正であるという点にあります。
つまり、関税は保護の程度を量的に明示するとともに、競争原理のはたらく余地を残しているのです。
その意味では、関税による貿易阻害効果は、数量制限によるそれに比べて一般にはるかに軽いといっていいでしょう。
しかも関税の場合、保護の程度が客観的に明示されているため、加盟各国による引下げ交渉も比較的やりやすいです。
こうした点を考慮して、ガットは関税をいわばやむをえざる必要悪として公認し、それによる国内産業保護を合法化しているのです。